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2023.06.02

今さら聞けない広告費の「グロス金額」と「ネット金額」の違い

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Webマーケティング業界では、日々「グロス金額」と「ネット金額」という用語を当たり前のように耳にしますが、正しい意味を把握していますか?

今回は、今さら聞けない「グロス金額」と「ネット金額」について、その概要から双方の違い、マージンとの関係性までしっかりと解説。広告費用を考える際に必須となるこれらの用語についておさらいしていきましょう。

Webマーケティング業界における「グロス金額」と「ネット金額」とは?

まずは「グロス金額」と「ネット金額」、それぞれの概要について見てみましょう。

グロス金額

グロス(gross)とは「総量」「総計」という意味。Webマーケティング業界では「広告費の原価と広告代理店の手数料を合算した金額」を指します。

ネット金額

ネット(net)とは「純量」「純益」などの意味を持ち、Webマーケティング業界では「広告費の原価」のこと。グロス金額から広告代理店に支払う手数料を差し引いた金額がネット金額ということになります。

わかりやすく言えばグロス金額は「売価」、ネット金額は「原価」を指すため、一般的に「広告費」というとグロス金額を指しているケースが多いようです。

広告業界においてグロス金額とネット金額の両方が使われる背景には、広告主と媒体の直接取引ではなく、広告代理店が間に介入して契約を進めるという広告ビジネスの慣習があるといわれています。 従来は新聞やテレビなどのマス広告をはじめ、グロス金額で取引されるケースがほとんどでしたが、世界的には料金について不透明な部分を残さず取引できるネット金額が主流。近年はグローバル化によって外資系クライアントと取引を行う企業が増えたことで、海外のスタンダードであるネット金額での取引も増加しています。

広告コストに大きな差が生じることも?!グロス・ネットとマージンとの関係性

グロス金額とは「広告費の原価+広告代理店の手数料」、ネット金額とは「広告費の原価」と前述しました。この「広告代理店の手数料」をマージン(margin)と呼びます。

マージン(margin)

「元値と売り値の開き」「利ざや」などを意味するマージンは、Webマーケティング業界では広告主から広告代理店に支払う手数料を指します。

グロス金額からネット金額を引いた金額がマージンということになります。マージンの計算例を挙げてみましょう。

広告代理店から原価70万円の広告を100万円で提案された場合

「グロス金額(100万円)」-「ネット金額(70万円)」=「マージン(30万円)」

見積もりや請求の際「グロス建て」「ネット建て」という言い方を聞いたことがあるのではないでしょうか。実際のマージン金額は多くの場合、グロス金額またはネット金額に対して一定の料率(通常15〜30%程度)を掛けて計算されます。 そのため、例えば料率が同じ20%でも「グロス金額の20%がマージン」なのか「ネット金額の20%がマージン」なのかで金額が変動します。広告費用(グロス金額)100万円のケースで詳しい計算方法を見てみます。

グロス金額を基準にマージン(20%)を計算する場合

ネット金額=グロス金額×(1-マージン料率)=\1,000,000×80%=\800,000

マージン=グロス金額-ネット金額=\1,000,000-\800,000=\200,000

ネット金額を基準にマージン(20%)を計算する場合

グロス金額=(1+マージン料率)×ネット金額となるため、

ネット金額=グロス金額÷(1+マージン料率)=\1,000,000÷1.2=\833,333

マージン=グロス金額-ネット金額=\1,000,000-\833,333=\166,667

上記の通り、ネット金額を基準にマージンを計算する方が実際のプロモーションにかけられる広告費が3万円以上高いことがわかります。広告代理店との契約の際は全体の予算だけでなく、ネット金額、グロス金額のどちらに基準を置いているのかをしっかりと確認しておくことで、認識の齟齬や思わぬトラブル発生を予防することができるといえるでしょう。 なお、広告コストを考えればできるだけマージンを抑えたいと考えがちですが、広告運用上、欠かせないコストでもあります。マージンを一切支払わないという場合、おのずと自社で人件費を割いて広告運用していかなければならない状況に。また、顧客データをはじめとしたWebマーケティングに役立つデータを収集するという意味でも、広告の自社運営には向き不向きがあります。広告代理店を選定するときは金額面だけで良し悪しを判断するのではなく、内容を加味するということにも注意しておきましょう。

グロス金額、ネット金額の特性を覚えておこう!

広告配信先や広告代理店の多様化により、現在はグロス金額、ネット金額ともに入り乱れている状況です。どちらの金額建てなのか不透明なままだったり、全体の予算だけに焦点を当てていたりすると、後々ギャップが生じてしまう可能性も少なくありません。マージンとの関係性や金額の計算方法を踏まえた上で納得のいく契約ができるよう、グロス金額、ネット金額の特性を覚えておきましょう。

>リスティング広告について

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早川 勉

デジメーション株式会社 シニア・アソシエイト

WEB広告代理店に入社し、主に西日本エリアのメディア担当として大手から地場企業までを広くサポート。アクセス解析やデータ活用を中心に効果改善を図る。

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