RPA

2020.01.06

作業の自動化を促進!RPAでできることと活用時の注意点

「RPA」とは「Robotic Process Automation」の略称で、「ロボットによる業務の自動化」のことです。「ロボット」というと工場内の産業用ロボットをイメージしがちですが、RPAは既存のパソコンにロボット、つまりソフトウェアを導入することを指します。

深刻な人材不足がささやかれる日本で、RPAができることは何なのでしょうか。導入のメリットとデメリット、注意点も含めて解説します。

AIが「頭脳」なら、RPAは人間の作業を代替する「手足」

「RPA」は、時として「デジタルレイバー(仮想知的労働者)」という言葉で表現されます。「ロボット」や「労働者」という言葉を使っていますが、既述の通り、RPAはソフトウェアなので実体はありません。

では、RPAを使うと、どんなことができるのでしょうか。RPAは、人間が行っているルーティンワークの代替ツールとして使われます。一連の作業内容をあらかじめ記憶させておけば、それを正確にこなしてくれるので、「毎日株価をチェックする」「毎月エクセルにデータを入力する」といった、ルールが明確な業務を任せることができます。

ただ現段階では、業務における判断基準やルール作りは人間が定める必要があり、RPAが能動的に判断することはありません。この点においてRPAは「AI(artificial intelligence・人工知能)」と区別されます。AIが判断することができる「頭脳」ならば、RPAは人間の作業を代替する「手足」と考えるとわかりやすいでしょう。

RPAは、クラス1(定型業務の自動化)、クラス2(一部非定型業務の自動化)、クラス3(意思決定も含めた高度な自動化)の3段階が定義されています。現在はクラス1が進行中ですが、一部はクラス2に入りつつあります。また、今後5年以内にクラス3まで到達するとの予想もあり、AIとの組み合わせが進んでいく中で、現在は人間でなければできないような仕事もRPAが対応できるようになるのです。

日本は少子高齢化社会であり、労働力のメインとなる15歳以上65歳未満の人口は、2000年以降は減少の一途を辿っています。しかも、日本の1時間当たりの労働生産性は、先進7か国の中では最下位。つまり、就業者数が減る一方で、労働生産性を向上させないと現状すら維持できないのです。各企業がRPAに注目するのは、当然の動きと言えるでしょう。

RPAができることから見えるメリットとデメリット

RPAを使うと、具体的にどのような変化が起きるのでしょうか。2014年という早い段階からRPA導入を実施した日本生命保険の例を見てみましょう。

2011年、保険商品の銀行窓口販売が全面解禁となりました。日本生命では、急増する事務作業に対応するため、2014年にRPA導入を決定。親しみを込めて「日生ロボ美」と名付けられたそのソフトウェアは、新規申込の受付や支払いといった事務作業を担当して、年間15万件という膨大な件数をこなしました。これは、スタッフ3人分以上の働きをした計算となります。同社は、2019年6月までに自動化できる業務数を約140まで拡大することに成功しました。

この日本生命保険の例からもわかるように、RPA導入には次のメリットが挙げられます。

RPA導入のメリット

(1)業務効率化
RPAは、これまで手作業でしていたものを代わりにしてくれるため、人間は臨機応変な判断力や高いコミュニケーション能力を求められる仕事に集中することができます。また退屈な作業の削減は、従業員のストレス減少にもつながります。

(2)経費削減
RPAはロボットなので、24時間365日働くことが可能です。風邪で休むことも仕事が嫌だと退職することもないので、結果的に大幅な経費削減に繋がります。

(3)ミスの削減
RPAは入力された情報通りに動きますので、ヒューマンエラーは大幅に減少します。全体のミス削減により、従業員の働きやすさ向上という副次的効果も期待できます。

(4)顧客満足の向上
手数料計算などの事務処理がスピードアップすることは、社内のストレス減少だけでなく、顧客満足度の向上、他社との差別化につながります。

ただ、このような成功例もある中で、RPAを活かしきれないパターンもあります。RPA導入のデメリットや注意点を確認しておきましょう。

RPA導入のデメリット

(1)誤作動やシステム障害
RPAは機械ですから、当然ソフトウェアの更新やシステムの変更によって、誤作動が発生する可能性があります。もし誤作動があったとしても、RPAは判断をしないまま処理を続行しますので、ミスの大量発生につながりかねません。これは初期段階の情報誤入力の際にも起こり得ます。こういったミスの有無を判断できる人材が必要であるのはもちろん、対応マニュアルも用意しておかなければなりません。

(2)不得意分野の存在
単純作業を効率化するのに向いているRPAですので、そういった業務がない企業であれば、採用したとしてもコスト削減につながりません。RPAは「パソコンの画面操作を伴わないような作業」「ルールが頻繁に変わる業務」などは苦手です。RPAができること、さらにメンテナンス費用も考慮したうえで、導入を検討しましょう。

(3)従業員のモチベーション低下
人によっては「ロボットに仕事を奪われたら、解雇されるのではないか」という不安を持ち、職場の士気が下がる恐れもあります。日本生命保険は、RPAに「日生ロボ美」という名前をつけたり、彼女の入社式を行ったりと、「一緒に働く仲間」という意識を芽生えさせる工夫をしました。「あくまでも無駄な業務を排除して、業務効率を図る」といった導入目的を従業員内で共有することも大切です。

成功のカギは「RPAができること」を把握する準備

RPAの市場規模は、2017年には100億円、2019年で500億円、さらに2022年には800億円に届くといわれています。深刻な人手不足の状況下で、今後ますますRPAが重要な位置付けにあることは間違いありません。

RPA導入失敗の主な原因は、ひと言で言えば「準備不足」。「何でも自動化できる」「RPAを導入するだけで効果が出る」「導入後は既存業務の見直しは必要ない」という考え方は非常に危険です。採用を決定する前に、目的や仕事のプロセスを紐解いて整理し、RPAができることとマッチするかを検討すること、また導入かつ運用の費用便益を考慮することが成功のカギといえるでしょう。

勇一天谷

天谷 勇一

デジメーション株式会社 代表取締役

マーケティングオートメーションを活用したCRM戦略や、データを活用したサイト構築・デザイン制作、WEB広告メニューのプランニング、などデータに基づいたプロモーション戦略を中心に、現場担当者だったからこそ分かるセールス部隊とマーケティング部隊の間に生じる課題の抽出・解決やツール(施策)の定着化運用などが強み。

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